お疲れ様です、みせながです。あまり接客する機会はないけど、旅行シーズンなど定期的に接客機会の来る薬。酔い止め薬について、ドラッグストア店長が簡潔にご紹介します。
そもそも、なぜ酔うのか？
それは乗り物に乗った時に、感じるスピードや揺れに対して、脳が処理し切れなかった時に、自律神経が乱れ、不快感から酔うと言われています。
ですので、スピードや揺れを感じなくなれば症状は治まることがほとんどです。
酔い止め薬の作用としては、主に抗ヒスタミン成分の嘔吐中枢への刺激の遮断によります。
これは症状に対してのアプローチですので、『酔ってからでも効く』の文言に繋がります。そもそも酔い止め薬は酔ってからの症状に効くものなので、酔ってから『でも』効くというのは個人的には『？』なのですが、、、。
ただし、酔い止め薬をお求めになる方は、過去に酔った事がある方や毎回酔ってしまう方が多いので、事前に飲んで予防もしたいと言う方が多いので、服用後有効血中濃度に達する目安の30分〜1時間を見越して、『乗り物に乗る30分〜1時間前に飲んで下さいね。』と、私も伝えています。
この抗ヒスタミン薬は、副作用として、眠気や口の渇きを生じます。市販の風邪薬の中に入っている成分ですので、風邪薬と酔い止め薬の併用は不可です。
まれに抗ヒスタミン薬の入っていない風邪薬もありますので、それとの併用は可です。緑内障や排尿困難の悪化に注意。
それでは服用できる年代別に特徴的または、おすすめのお薬をいくつかご紹介していきます。万人におすすめできる、『最強の酔い止め薬』は存在しませんが、使えるお薬の中から自分に合ったものを使って快適なお出掛けになる様にお手伝いします！
【15歳以上におすすめ】
アネロンニスキャップ
1日1回まで。1回1カプセル(およそ10時間持続)。水で服用。
持続性のあるカプセルタイプ。何度も薬を飲みたくない方、移動の途中で効果が切れて欲しくない方におすすめ。
【11歳以上におすすめ】
間を4時間以上空ければ、1日2回まで服用可。1回1錠(およそ4時間持続)。水で服用。
ジフェニドール塩酸塩配合で、眠気が出にくいのに、めまいにも効能・効果が期待できる。
【7歳以上におすすめ】
アネロンキャップジュニア用
1日1回まで。1回1カプセル(およそ10時間持続)。水で服用。
これを飲んだら今日一日大丈夫だよ！と言えば、プラセボ効果にも期待できる。
【5歳以上におすすめ】
トラベルミンファミリー
間を4時間以上空ければ、1日2回まで服用可。水なしで服用可。
5～10歳・・・1回1錠
11歳以上・・・1回2錠
家族全員で使えるので、これ一つあれば安心。眠気も出にくく、比較的持続性もある成分と、即効性のある吐き気止めのバランス処方。オレンジ味のラムネタイプで服用しやすいのもポイント。
【3歳以上におすすめ】
センパアプチベリー
間を4時間以上空ければ、1日2回まで服用可。水なしで服用可。
3～10歳・・・1回1錠
11歳以上・・・1回2錠
家族全員で使えるので、これ一つあれば安心。眠気は出やすいが3歳から使える貴重なお薬。いちご味のラムネタイプで服用しやすいのもポイント。
以下、
成分詳細
です。参考までにご覧下さい。
【嘔吐中枢抑制】(吐き気に対応)
メクリジン塩酸塩
→眠気出にくい。持続性あり。
ジメンヒドリナート
→即効性あり。→ドラマミン。市販薬日本にはなし。
ジフェニドール塩酸塩
→眠気出にくい。めまいに効果。(内耳血流改善)
ジフェンヒドラミン
→眠気出やすい。
クロルフェニラミン酸塩
→眠気出やすい。
【自律神経の乱れを整える】(吐き気・めまいに対応)
スコポラミン臭化水素酸塩水和物
→吐き気や嘔吐抑える(副交感神経興奮抑制)作用の持続短い(肝臓で速やかに分解。)
アミノ安息香酸エチル(6歳未満避ける→メトヘモグロビン血症)
→胃粘膜の知覚神経を麻痺させ嘔吐抑える(局所麻酔)【補助成分】
ジプロフィリン
→乗り物酔いの不快症状緩和(中枢神経刺激)
カフェイン
→乗り物酔いの不快症状緩和(中枢神経刺激)
上記を参考にお薬を選んでみて下さい♪
登録販売者の皆様は、このカテゴリについてスムーズな接客を出来ると、お客様や従業員から信頼を得られやすいです。
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