みせなが会議~ドラッグストアの歩き方~

登録販売者とFPの資格を持つみせながと申します。ドラッグストアにまつわる話とお金の話を書いていきます。小売業界の店長の初心者~中級者の方に読んで頂ければ幸いです。簡潔明瞭に一つ一つの記事は短めを意識しています。好きな成分はアラントインです。

洗練されたお店

お疲れ様です。みせながです。

こんな記事に感銘を受けました。

pha.hateblo.jp

たしかにそうかも知れない。ドラッグストアでも同じようなことは起きつつある。
効率化を考えて、ムリムダムラのない運営をしていると、意図しなくとも、お客様との会話、延いてはスタッフとの会話が無いお店が出来上がる。
店内案内図、見易い売場、話題の商品のアテンションPOP、不備の無い値札、在庫切れ商品の次回入荷日のお知らせPOP、等々。。。お客様は店員に問い合わせなくても大方解決できる。
業務・教育のマニュアル化、シフトの固定化・効率化と不足日の一覧化、作業のルーティーン化、日別稼働計画表の綿密な作成と提示、等々。従業員は店長に指示を仰がなくても概ね業務に支障がない。
それでも私が維持したいと思うのは、健康相談の際の会話。それで命が救われる事もある。
かなり前の事ですが、忘れられない出来事がありました。
頭痛薬を購入していかれる年配の女性。余りにも辛そうで少し呂律が回らない様子。お酒でも召されたのかと、椅子で休まれますか?とご提案。事務所から椅子をお持ちすると『ありがとう。』と、弱々しく座るも、そのまま蹲るように小さくなってしまった。

声掛けに対して、応答がなくなりかけて来て、もしかして、、、と思い、救急車を呼びますね!と、すぐに119番。『大丈夫だから、呼ばないで』と弱々しく仰るもちょっとこれは放っておけない。まもなく救急車が到着し、状況を説明。女性は意識が朦朧としていた様子で運ばれて行った。

後日、ご家族が来店され、お礼とご報告を頂きました。脳出血。一命は取り留めたそうでしたが、もう少し搬送が遅れていたら、、、と言われたそうです。もしこの女性を引き留めていなかったら、、、ゾッとしました。

これが私がこの仕事を、誇りを持って続けている理由の一つです。
もちろんこれから先、高性能なカメラ等で、お客様の状態を判別できるなど、色々な可能性は開けていると思います。それは良いことで、歓迎すべきことだと思いますが、今はまだまだ私達の目と言葉は必要なのだと思っています。ちょっとした会話がしたくてご来店されるお客様も少なくありません。明日も誇りを持って仕事に励みます。